飼い猫である化け猫の日記という形をとった詩集。詩のタイトルには妖怪の名前が並んでいるので妖怪辞典のような感じなのかと思いましたが、ちょっと違っていました。
二部構成になっており、前半は塾か学校の先生をしているらしい筆者ならではの学園もの、後半は筆者のご先祖をネタにしたもので、こちらの方が妖怪度が高くてとても面白かったです。日本の古典文学が多数取り上げられているのも勉強になります。
最後の「あとがきにかえて」では、ちょっとした真相が明かされるので要チェックです。妖怪好きというよりも猫好きにお薦めの詩集だと思いました。