岬に一人佇む少女のイラストが印象的な表紙。ちょっと宮沢賢治の写真を思い起こしました。
全体的に思ったのは、生活を詩にしたように見えて、作者の生活が詩そのものなんじゃないかということ。
生活の中から詩を探すのではなくて、生活の一コマ一コマが即詩に変換されて、ということは生活そのものが詩、作者自身が詩なのだと思った。
一つだけ横組みの詩「月世界劇場」は、他とテイストが違っていて、ちょっとしたインターバル、劇中劇みたいで面白かった。
個人的に好きなのは、「きりんのエリン」。エリンにもエリンの物語があるが、それは誰も知らない。自分もエリンの一人だ。
最後の詩は「物語」。確かに物語はほとんどが忘れられてしまうが、そんなことは問題にはならない。今あることが大切で、この瞬間が詩なのだと言っているようだ。