言葉遊びがいっぱい、楽しい作品もいっぱい。一見、そんな風にも見えますが、あとがきで書かれているように、著者にとって人生での三つの重要な出来事を核にした重い詩集でもあります。
ただその本当の重さは著者にしか分からない、読者は想像するばかり。きっとその重さは想像を超えるものでしょう。
しかし思考を促すヒントは沢山散りばめられているのだ。
一番自分好みだったのは「百年生きたらわかるだろう」だけど、僕は「百年生きてもわからないだろう」、と確信してしまった。
同じフレーズが複数の作品に頻出するので、詩集がまるごと一つの詩とも言えるんじゃないでしょうか。
縦長のゆったりとした造本で、遊び心あるカバー絵、表紙絵の装丁、いがらしみきおさんの見応えあるカラー口絵など、総合的にも素晴らしい一冊だと思いました。
第22回丸山豊記念現代詩賞受賞